▼神奈川新聞 2016年5月31日(火) 社会面22面

鎌倉市職員を告発

  生活保護費盗難問題 領収書偽造疑い

 鎌倉市役所で保管されていた生活保護費が盗まれた
問題で、市は30日、50代の男性職員1人が領収書を偽
造したとして、有印私文書・偽造の疑いで職員に対する
告発状を鎌倉署に提出したと発表した。盗まれた分の
領収書に受給者の名前などを記入して押印していたこ
とを市の調査に対し認めたという。
 盗まれたのは2010年7月~15年3月の計5人分、
約265万円。市によると、職員が偽造したとさ
れるのはこのうち受給者1人分の13年12月~14年4月
の5ヵ月分。受給者は当時、就労のため受給資格を失っ
ていた。
 5ヵ月分約46万円のうち、保護費を入れた封筒自
体がなくなるなどして約45万円が盗まれた。保護費の
行方について男性職員は「なぜなくなったか分から
ない」と話しているという。
 市は当初、5月中に内部調査を終えて報告する予定
だったが、さらなる調査が必要として本年度中に最終
報告をまとめるとした。当時の生活福祉課や現金出納
を担当する福祉総務課の職員ら40人以上にさらなる聞
き取りが必要と説明。不適切な対応が判明すればその
都度、考査委員会を開いて職員の処分を検討していく。
 生活保護費を巡っては公金管理のずさんさも明らか
になっており、また期限切れワクチンや白紙請求書な
ど市役所内の不適切な事務処理も相次いでいる。松尾
崇市長は「風通しの悪さ、職員間で互いに何をやって
いるか把握できていないことが最大の問題」との認識
を示した。           (北川 文)

 

朝日新聞湘南版 2016年5月31日

鎌倉市 職員を告訴へ

  生活保護費盗難問題

 鎌倉市は30日、「生活保護費盗難事件」「期限切れ
ワクチン接種」「白紙請求書」の一連の不祥事に関
し、これまでの調査結果を市議会に報告した。
 生活福祉課内の棚に保管していた生活保護費約26
5万円がなくなった事件に関しては、「中間報告」と
したものの、同課の生活保護担当だった50代の男性職
員を「受給資格がなくなった『支給対象者』に代わっ
て領収書に本人名を記入・押印したことが確認でき
た」として、有印私文書偽造容疑で警察に告訴するこ
とを表明した。
 浮いた現金約45万円の入った封筒を棚で保管してい
たが、うち約44万円がなくなった。
 使用期限切れワクチン接種問題に関連しては、2
010~14年度の5年間で計37件の誤接種があっ
たことが分かった。健康被害などの報告はないとい
う。
 また、市の民間委託業務で、白紙の請求書を受け取
って市側で必要事項を記入する白紙請求書問題では10
~15年度半ばの期間に計1万656件の白紙請求書使
用が確認された。
 市は期限切れワクチン接種問題、白紙請求書問題に
ついては関係職員の行政処分を行うとともに生活保護
費盗難事件に関しては今年度いっぱいをめどに調査を
続けていくという。